vol.3  パティスリーVIVANT様(IZUMO GROUP)

なぜ仕事にはユニフォームが必要なのか。ユニフォームを着るとどんな効果があるのか。このコーナーでは、ユニフォームにこだわりのある仕事人にスポットを当て、ユニフォームに対する想い、お気に入りのポイントや失敗談、そして仕事のよもやま話まで赤裸々に語っていただきます。第3回目は、縁結びの神様をやどすといわれる出雲大社※¹に併設する「出雲記念館」のお菓子作りを担う洋菓子店、VIVANT様。イメージカラーのグリーンで統一し、見た目にも一新したユニフォームに込められた想いとは・・・?
VIVANT店舗外観

※1 出雲大社について
福井県福井市にある、島根県出雲大社の北陸唯一の分院。縁結び、神前結婚式、安産祈願、七五三詣
http://www.izumotaisya.jp/taisya/

福田様
人物紹介:出雲グループ経営企画営業本部 本部長
福田真一氏

出雲記念館で経営企画室長を経て、本部長に就任。各部署の統括や、広報を努める。「縁結び」で名高い出雲大社に併設する結婚式場として、多くのご夫婦を送り出し、出雲グループ全体で、人と人とを繋いでいく「縁」を大切にした取り組みにも力を入れている。
以下:福田様:
澤崎様
人物紹介:パティスリーVIVANTチーフパティシエ
澤崎昭彦氏

板垣町で洋菓子店「びばぁ~ん」をオープンしたのち、出雲グループ「VIVANT」のチーフパティシエを一任。出雲記念館のウェディングケーキをはじめ、出雲大社とのつながりを持たせた新作タルト「IZUMO」など、数々の洋菓子を販売。家族連れや式を挙げられたご夫婦、カップルも気軽に訪れられるような洋菓子店を目指している。
以下:澤崎様:

(H28.10現在)

CONTENTS 1分でわかるユニフォーム×仕事人

└深みのある色にひとめぼれ。店舗のイメージにも見事マッチ。

└七分袖ですっきり効率的。動きやすくて汚れも簡単に落ちるのが魅力!

└快適なつけ心地や腰ひもの安定感は働いてみないと分からない。

└ローマ字の”I”(愛)が込められたお菓子作りで、長く愛されるお店に。

└結婚式の初心にかえれる。夢は人生で何度も訪れたくなる場所。

>>今回のユニフォームはこちら

決め手は「びびっ」と来た、深みのあるグリーン

エプロン正面
色味に惹かれたという印象的なダークグリーン

―以前は、白の前掛けや通常のコックコートを着用していたと伺っています。今回の制服にしようと思われたきっかけを教えてください。

澤崎様:まずは色ですね。店舗のイメージカラーがグリーンなので、ユニフォームも統一したほうがいいかなと思い、グリーンのアイテムを選びました。
次に、厨房で着るものは、袖のスリット(切れ込み)のような機能性や、動きやすさでも選びました。

―なるほど。では、制服を選ぶ際には、現場のスタッフの方一人ひとりの声は拾われたのでしょうか?

福田様:今回は、出雲記念館のコンセプトに合わせて一新することになったので、それはありませんでした。
あとは、チーフが営業の方とお話をしたうえで、これがすごくいいというのも聞いていましたし、私もその後にこの制服を見た瞬間、「いいな」とびびっときたんですよ(笑)。

厨房ガラス越し
厨房ではコックシャツにハンチングで動きやすさを重視したコーディネート

―そうだったんですね! びびっと(笑)。

福田様:はい(笑)。なので、あまり迷いはなかったですね。事前の打ち合わせと、そちらのご提案がすごくフィットしたんじゃないでしょうか。

―確かに、サンプルを見ていただいてから決定までは早かったと伺っています。

澤崎様:とんとんびょうしに決まりました(笑)。

―実際に手に取られたときに感じた、他の商品との違いはどのような点でしたか?

福田様:やっぱり、最初の印象では色合いとか質感ですね。サンプルを見させていただいたときに、特にこのグリーンが素敵だなと思いまして。深い色味がいいなと感じました。

店舗作業腰上
店舗ではタイとベレー帽で見た目のおしゃれ感もアピール

お菓子作りに欠かせないポイントとは?

―こちらの制服を採用していただく前の制服に、何かお困りごとはございましたか?

澤崎様:そうですね、普通のコックコートを着用していたんですが、普通のものは袖が長いので、洋菓子作りでは常にまくる必要があるんです。
なので、それならもとから短いものにしたほうが効率もいいだろうなということで探していただきまして。

―そうなんですね。確かにこちらのような七分袖のものは、作業性のよさで選ばれています。

澤崎様:ケーキ作りって、どうしても長いと袖が汚れてしまって、見ためもよくないんです。その点、こちらは七分袖で袖が短くて、スリットが入っていて動きやすい。

―そうだったんですね。お菓子作りでは色のつきやすい材料など色々ありますし、汚れはつきやすそうです。

袖にはスリット入りで腕まくりがいらずに効率アップ

―色々サンプルを見ていただいた中でも、こちらのアイテムをそれぞれ選ばれた決め手はなんでしょう。

澤崎様:帽子は、もともと長めのコック帽をかぶっていたんですけど、それもまた作業性がよくないということで、今回このハンチングにしてみました。
というのも、特にお菓子を作る工場のほうはせまいので、コック帽だと互いに頭がぶつかってしまうんですよ。

厨房様子
限られた空間で効率よく仕事をすることが求められます

―なるほど、それで高さのないハンチングに。選定の際には汚れの目立ちにくいベージュも候補には出ていたそうですが、今回は店舗のイメージカラーを優先されたという経緯でしょうか。

澤崎様:私はどちらかというと機能性を重視していました。ユニフォームというと、朝から夜まで着るものなので、そのときにどうなのかという点が大切かと。
コックシャツのほうは、薄手なのがいいですね。前に使っていたコックコートは厚手のもので動きにくかったので。夏場は汗をかきやすいですし、このくらいがすごくいい感じです。逆に、冬場は寒いかもしれませんが(笑)。

福田様:そのときにはインナー仕込んでいただいて(笑)。

―確かに、一年中着用するものなので、温度調節は難しい点です!

厨房背中
薄手で動きやすいシャツタイプのコックコート

―エプロンや帽子、店舗で着用いただいているタイのシリーズは、制電や撥油で汚れがつきにくい素材を使用しています。以前使用していたエプロンとの違いは感じていただけましたか?

澤崎様:私とスタッフで違うものをつけていたんですが、普通の白いエプロンだったスタッフは、厨房ではすぐに汚れますし、汚れもすごく目立っていました。このエプロンは、汚れてもタオルでふくとすぐキレイにとれるので、助かっています。

―お仕事にもよい影響があったということなんですね。よかったです!

厨房手元2
汚れが目立ちにくく落ちやすい素材で悩みを解消

働いて実感!軽くてフィット感のある着心地

―制服を変えてから、スタッフの方やお客様の反応というのはいかがでしたか?

福田様:接客の女性メンバーは、可愛くてお気に入りとすごく喜んでいますよ。届くまでも、すごく楽しみにしていましたし。
あとは、弊社のインスタグラムにもあげたんですが、エプロンの結び目をこだわって作ってみたりして、そこでおしゃれをして楽しんでいるようです(笑)。

―そうなんですね! そんなに気に入っていただけて嬉しいです!

店舗全身
可愛らしいユニフォームは女性スタッフから大好評

―今回、こちらのユニフォームを採用いただいてから、働いてみて初めて分かったことや、問題点はございませんか?

澤崎様:そうですね、今のところは出てきていないです。問題ではないのですが、逆に帽子はハンチングにしてからは頭がすごく楽ですし、軽い感じがします。さきほども話しましたが、コック帽は重たくて背があるので、一日かぶると結構疲れますし。これにしてから疲れはないです。

福田様:そうなんですか。それはよかった(笑)。

―こちらとしてもそういっていただけて嬉しいです! コック帽は、高さがある分、作業中に落ちることはないのでしょうか。

澤崎様:落ちます(笑)。

福田様:その分、そのことに気を張ってしまいそうですしね。肩もこるんじゃないですかね。

澤崎様:確かに肩はこりますね。こう頭をさげると、そのたびに気になってしまいますし、チョコレートのついた手とかで触って汚れてしまったりも。なので、これは全くそういうことを気にしなくていいこともあって、これにして正解だと思っています。

―コック帽が落ちやすかったり、かぶっていて疲れるということはあまり知らなかった点でした。勉強になります!
ハンチングは新鮮な感じもあって、おしゃれですよね。とてもお似合いです!

厨房作業横向き
落ちる心配のないベレー帽は見た目もおしゃれ

―こちらのエプロンは、ひも通しが直接腰に空いているので、ずれにくく安定するんです。そちらの使い心地は実感できましたか?

澤崎様:あるのは知っているのですが・・・使っていないですね(笑)。

―そうなんですか! やはり、パッと着替えたいときには、ひもを通すのは手間なのでしょうか?

澤崎様:そうそう、めんどくさくなってしまって。最初にやってみたことはあって。
確かに安定するんですけど、いざ働くときには、通すのがめんどくさいなとやめてしまいました(笑)。

―そうだったんですね。その点よりも素材感や付け心地を気に入ってくださったということなんですね!

澤崎様:そうですね。つけ心地が軽いというのは働いていて感じましたよ。

福田様:私も一回だけお店を手伝うときにこのエプロンをつけたんですが、きゅっと結んだだけで、すごくフィット感はありましたよ。

―バイアス取りという通常とは異なる仕様でストレッチ性を持たせた腰ひもなので、一度つけたらずれにくいというのが特徴です!

エプロン腰横向き
腰紐がずれにくく安定感のあるつけ心地

―今回採用いただいたイージーケアのシリーズは、弊社の通販サイトで「プレミアム」と謳っているように、「ワンランク上」のユニフォームという意味と、お客様によりよいものを使っていただきたいという思いからそろえた商品なんです。

福田様:へえ~! そうだったんですか!

澤崎様:私も知りませんでした!

―そこは説明不足でした(笑)。その弊社の想いと同じように、「質のよいものを選びたい」という思いは最初にありましたか?

澤崎様:この制服に関しては、今初めて聞いたことなので、そこまで高級感とかがあるものを着たいという感覚では選んでいませんでした。
ただ、効率面では普通のものよりも機能性がよいものという点は重視して選びましたね。

―なるほど。では、その期待には応えられたのでしょうか?

澤崎様:今のところはすごく満足しています(笑)。

―そうおっしゃっていただけて嬉しいです! ありがとうございます!

胸元刺しゅうアップ
グリーンを2色使った刺繍が可愛らしいアクセント

採用商品はこちら

コックコート
コックコート
商品番号:33-ET1137
カラー:ホワイト×グリーン

ロングエプロン
ロングエプロン
商品番号:31-T8089
カラー:ダークグリーン




ハンチング帽
ハンチング帽
商品番号:31-AS8085
カラー:ダークグリーン

ベレー帽
ベレー帽
商品番号:31-AS8086
カラー:ダークグリーン




イージースカーフタイ
イージースカーフタイ
商品番号:31-AS8087
カラー:ダークグリーン



お菓子作りを通してつながる「愛」

ケーキ陳列アップ
見た目にも食欲をそそるスイーツに見とれてしまいます

―ブライダルでは、一生に一度のイベントに関わるという、普通のお店とは違う環境だと思います。新郎新婦様やお客様を出迎えるにあたって、ユニフォームはどうあるべきだと思いますか?

福田様:ブライダルのユニフォームとは別ですが、「食」を扱うという部分では、食事の調理もVIVANTもお客様の命を預かるというところで共通しています。安全であり、安心であるということが一番気に掛ける部分ですね。
そのためには清潔感も必要ですし、お客様に見える部分ということではユニフォームはとても大事な部分だと思うので、そこも含めて緑の色合いや質感も非常によかったです。

ショーケース手元
大切なお客様の食の安全にも気を配ったユニフォーム

―食の安全性や清潔感、どちらもお客様にとって大切なことですよね。お仕事をするうえで、お客様に喜んでいただくためにどのようなことに力をいれていますか?

澤崎様:今回オープンにあたって、「出雲」ならではの、ここだけにしかないものを作りたいという想いで、「IZUMO」というエッグタルトを新しく始めたんですよ。

―さきほど、VIVANTのお店で拝見しました!

IZUMOタルト
作るのに2日かかるというサクサク食感にこだわった「IZUMO」

澤崎様:ありがとうございます(笑)。その商品もですが、あまり高価格ではなく、普通に近所の子供さんも買いに来れるような価格帯で販売するようにしています。ですが、まだ行き渡っていないので、「IZUMO」をこれからお店の看板商品として育てていきたいなと思っています。

―商品の種類も豊富ですし、買いやすい価格ですね。さきほども、店内にお子様連れがいらしていました!

ハロウィン飾り
空間にもお客様を楽しませる愛が込められています

―「IZUMO」をはじめとして、お菓子作りにおいても出雲記念館さんとのコンセプトの共通というのは大事にされているのしょうか?

澤崎様:そうですね。我々は日々お菓子作りをやっていますが、お客様にとっては一生に一度じゃないですか。
なので、ケーキ一つひとつに心を込めることはもちろん、「ものは大事にしよう」という根本まで、そのような心だけは大事にしようという想いがあります。

―「心」のつながりという面では、VIVANT様も同じ想いでお菓子作りをされているのですね。

福田様:結婚式でVIVANTさんのケーキを食べられた何千組もの新郎新婦様が、自分たちのウェディングケーキを作ったパティシエさんのケーキやお菓子を、ここでまた食べられるというのもまた「縁」だと思うんです。
そういうつながりを大事にしていきたいなと思っていますね。

焼き菓子陳列
ケーキ陳列
美味しそうな焼き菓子やケーキがずらり

―全部が「縁」でつながっているんですね。素晴らしいです!

福田様:素敵なストーリーが、ここ出雲の空間で日々生まれています。
偶然ですが、もともと「びばぁーん」だった店名を英語にしたときに、すべてアルファベットの“I”をつなげてできているんです。これも出雲大社や縁結びのような“I”(愛)であふれる場所にという点とマッチしていたので、「IZUMO」のようなお菓子でも“I”(愛)をコンセプトで作っていただきました。

―なるほど、だから“I”(愛)をコンセプトにしたお菓子ということだったのですね!

VIVANTロゴ
Iを並べて生まれ変わった「VIVANT」にこだわりがたっぷり

人と人の「縁」を結ぶ場所を目指して

―出雲記念館、もしくは出雲グループとして、他社の結婚式場と違った魅力や、アピールしたいことは何でしょうか。

福田様:結婚式というのは、夫婦のはじまりであって、ゴールではないと思うんです。ここでは、あくまでも結婚式がスタートで、そこから始まるさまざまな人生儀礼や記念日に、また訪れていただく場所でありたいと思っています。また、そうするためにも色々と取り組みはしています。

―結婚式がはじまりという考えは素敵ですね!

福田様:このVIVANTのお店もそうですが、例えば、こちらで式を挙げたご夫婦が、また結婚記念日のケーキを買いにきていただくですとか、あとは、ご夫婦が子供さんを授かり、その子の誕生日にまた訪れていただくことができる場所なんです。そして、そのときには出雲大社のお社を眺めたり、お参りすることで、結婚した時の初心にかえれる場所でありたいですね。

―出雲大社やVIVANTのお店があることで、何度も訪れることができるのですね。

店舗様子
人生に寄り添う洋菓子店として新たなスタートです

福田様:実際に、毎年、結婚記念日にお参りに来るお客様がいるのですが、もう6年ほどお参りをしていらっしゃって、「毎年すごいですね、なかなか続けて来ることって難しいと思うんです」とお話したら、「ここが私たちの夫婦の出発点で、ここに来ると結婚式当日の初心にかえれるんです」と言っていただいて。
『互いに譲り合う心を忘れてはいけません』という意味の出雲大社の「和譲」の教えを思い出して、それが夫婦円満の秘訣ということを聞いてから、それがまさに私たちの想いだなと感じました。

―へえ~! とっても素敵なご夫婦ですね! お客様の一生に寄り添うような場所だというのが伝わります。

店舗ベンチ
ベンチからの景色
VIVANTの店舗外のベンチから見えるのは二人の想いがよみがえる出雲の景色

―「縁」を大切にされている出雲記念館様、VIVANT様の、今後の目標を教えてください。

澤崎様:結婚式を挙げていただいたあとも、お子様ができたり、色々な行事をおこなう場所なので、その中で、お客様とエンドレスにつながっていくようなお店にしたいです。

福田様: お菓子だけでなく、写真館や飲食、儀式、記念日など、お客様との縁を絆に変えていける場所として、ここにきたら色んなことが楽しめるという「出雲ワールド」を作りたいという想いがあります。もともとは式場でオープンしましたが、式場におさまらない式場、「街」のような存在でありたいです。
あとは、家ですることが少なってきたお菓子まきやお饅頭まきのような日本の伝統を、この建物のなかで引き継いだり、お子さんが花嫁さんを見て、自分も大きくなったら・・・という啓蒙にもなっていけば、より嬉しいですね。

―出雲グループ様ならではの夢ですね! 応援しています。 本日はお忙しい中取材にご協力いただきありがとうございました!

おすすめラスク
お土産に買ったのはやみつきの美味しさでリピーター続出のシューラスク

インタビューを終えて

今回の取材を通して、働く環境によって求められる機能性が違うことや、定番のコックコートやコック帽への本音も聞くことができました。グリーンというお店のイメージカラーでそろえたことで、見た目の印象はもちろん、厨房と店舗と働く環境が違う中でも、心のつながりやユニフォームとしての連帯感のようなものが生まれたのではないでしょうか。また、メーカーがユニフォーム作りでこだわっている細部の機能も、お客様にきちんとお伝えすることで、初めてそのよさを実感していただけるものだと感じました。結婚式という人生の一大イベントに携わることで、ご夫婦やそのお子様、ご家族と、長きにわたって人と人との「縁」を結ぶ素敵なお仕事だということを知り、心が温まりました。私たちも、ユニフォームを通じて、着用されるお店の方々とお客様とのつながりを生むような存在を目標にしたいです!

株式会社出雲記念館
住所:福井県福井市渕2丁目2001番地
電話:0120-1150-16
http://www.izumotaisya.jp/
【VIVANT(びばぁーん)】
住所:福井県福井市渕2丁目1907番地
電話:0120-1150-47(繋がらない場合は 0776-43-1955)
営業時間:10:00~18:00 (火曜日、第1・第3水曜日定休)
http://www.izumotaisya.jp/vivant/